「デザイン」を営業するということ

ついに3本目の大きな柱が誕生!

会社にする前のフリーランス時代を含めても、うちのメインクライアントはずっと2社体制でした。1社は以前務めていた印刷会社、もう1社は独立直後挨拶に行ってから宿題として小振りの案件を持って帰らせてもらって以来ずっと付き合っているイベント会社。この2社で売上の60%を占めていて、あとは年間100万円くらいのクライアントがいくつかいて、みたいな勢力図が年によって多少変動はあれど、だいたい変わらずもう4年続いているのですが、今期に入ってそれは大きく変わりそうです。まだ3ヶ月の時点ですでにその2社と同じ規模感でもう1社入ってきて、それも代理店ではなく直取引、しかもWeb案件主体。Web案件主体なのでコーディング等外注費もかさんではいるのですが、それでもこれまでと比較すると粗利は純増なので、残高試算表を見てるだけでもだいぶ会社としての印象は違い、こうやって「会社」は変化していくんだなぁ、と実感させられます。

つい先日、昨年のものとは全く異なる構造のビジネスマッチングのサービスと契約しました。そこでまた営業の話になったのですが、僕が言うことはいつも一緒。「何も営業していません、全て紹介です、Webサイトはあるにはあるけど放置です、というかWebから請けるのは色々面倒そうです」実際そうなのだから、こう言うしかないのだけど、やっぱりとても驚かれます。「会社」と一口に言っても事業は色々あるし、利益構造とか強みとかだって千差万別なんだから、営業力主体の会社ももちろんあっていいだろうけど、僕らみたいな専門職の会社はその専門性が一番大切な強みなので、一つ一つをきちんとこなすことが何よりも大きい。もっと規模が大きくなっていったらやがて営業マンは必要だろうけど、数人でやっているうちは「デザイン力」が全てのものを解決するように思います(逆に言うと、その自信がないうちは独立しない方が良いとも思います)。

デザインといえども仕事は「人と人」

僕には営業経験があります。新卒で入った会社は世界中に輸出するような大手の医療機器メーカーでしたが、そこでの営業はとても厳しい環境でした。医療機器と言って想像は付きにくいかもしれませんが、何千万円もするような機械設備は大きな病院でも気軽にポンと買えるようなものではありません。5年〜10年くらいに一度訪れるチャンスのためにひたすら営業するのです。買い替え時期でもなければ機器そのもののセールストークなど何の意味も持たないし、じゃあ毎月のように訪問して何を話すの?という感じですが、しかしながら滅多に訪れないチャンスで指名化をもらうには、そんな中でいかに有効な信頼関係を築くかということになりますよね。もちろん製品力とかサポート体制とか会社それぞれのメリット・デメリットは色々あるけれど、それよりも「この人から買いたい」と思ってもらうしかなくて、でもそれって喋りが上手いとかそういうことでもなかったりするし、お客さんも人それぞれだからといって相性で片付けるわけにもいかない。だけど1年間経ってみれば、営業力の違いは結果にハッキリ数字で現れる。それって結局「人と人の力」なんですよね。

デザイン業界でも営業活動という意味では全く同じです。ただ、デザインの方が「デザインそのもの」で勝負できるシーンが多いせいか、とっつきづらい「クリエイター気質」な人は多いですし、正直いけ好かない人も多いです。だから、デザイン力があって、さらに人としての営業力があるというのは、実はそれだけでかなりオリジナリティの高いスタイルだったりします。弊社ワッカデザインはいかにもな営業活動は今のところしていないけれど、そのかわりちょっとでも何か縁があった場合は、「知り合ってよかったな」と思ってもらえるように努力はしています。それがやっていないようでこっそりやっている「営業活動」というわけです。それでも上手く行かない時ももちろんあって、それはもうしょうがない。やることやってんだから、しょうがないですよ。

このスタイルでフリーランス時代から今に至るまで、毎年20〜30%の売上増を実現し続けてきました。とは言え自分からは何もしていないのだからいつか止まるだろうと思ってきたけど、こうやって縁があって大きな新規が増えることもある。デザイン面ならともかく営業面は誰も何も言ってくれないんですよ。だけどやっぱりこういう形になると、とても嬉しいですよね。それはもう、気分だけは自分に乾杯!という感じです(笑)

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