ワッカデザイン第6期決算目前

ワッカデザインの第6期=通算8年目が終わろうとしている

つい先日第5期の決算を終えたばかりな気がしますが、あっという間に第6期が終わろうとしています。ワッカデザインの前身で僕のフリーランス時代でもあるワッカデザインオフィスの頃から変わらない傾向ですが、グラフィックデザインの仕事に違いはないものの、主軸となる仕事やジャンル、業界などは毎年のように異なっていて、今期は今期でまたこれまでとは異なった趣きの1年でした。スタートアップやベンチャー、中小企業のブランディング、トータルサポート的な仕事が増え続け、その範囲ももはやデザインというよりはプロモーション全般をカバーするのが当たり前のようになり、逆に言うと、業界や業種、ジャンルを問わないデザイン力、制作力、提案力なくして、デザイン制作会社を伸ばしていくのは困難な時代になっているとも言えるのかもしれません。

まさか3年にも及ぶことになるとは思わなかったコロナ禍の影響はワッカデザインにとっても大きく、当時は文字通り売上が半減したものの、前述の通りジャンルを問わない姿勢が新規案件を引き寄せて2年で失った分を取り戻し、今期は実質的には色々あれど売上数字だけ見れば当初の予想を上回る成長を遂げました。そして今、世の中がようやくコロナ禍から脱し始めた機運の中でようやく少しずつ以前の案件も帰ってくる兆しが出てきています。ちょうど今月になりますがワッカデザインが史上初めて営業・進行管理的なポジションの人材採用を行ったのも、そうした案件の増加と多様化、複雑化に対応したものとなり、なんだかんだ言ってこれまで僕の個人事業的な体質だったのが、来期以降はより「会社組織」となっていく流れの中にいるように思います。

そしてフリーランスの頃から数えると合計で8年が経つわけですが、当然その間には同じようにフリーランスの人や新しく立ち上げた会社の方と知り合うことも多く、しかしながらこの数年でだいぶ経営的に苦しそうな人が目につくようになりました。8年やれているというキャリアからかアドバイスを求められることも多いのですが、やっぱりうまくいっていない人は共通してかなり狭い範囲の専門などでビジネスフィールドが狭く、リアルにせよWebにせよ営業的努力を軽視してきているように見受けられます。逆に生きていける人、会社というのは規模の大小の問題ではなく、やったことのないことでも自分なりパートナー会社なりでなんとかこなしていく姿勢があり、新規案件に貪欲。融資や節税、助成金、補助金などといったことはやれているに越したことはありませんがセーフティネットのようなもので(ただ、やれる限りやった方がいいです。やるとやらないでは耐久力がまるで違います)、「一緒に仕事をしてみたい感」=期待感が出ているかどうかの方こそ生きていくために必要であり、それをリアルで出せば対面営業、Webで出せばWebマーケティングという形で果を結んでいくことを本当に感じます。

会社を続けるということは「人」について考えるということかもしれない

そもそも僕にはそこまで独立志向があったわけでも起業家になりたかったわけでもなかったけれど、フリーランスになって半年ほどの頃に完全にキャパオーバーに陥って仕事を断るようにするか人を雇うしかないと思って以来、人を雇う方を選択し続けてきた中で、人に対する考え方や思いも体当たり的にぶつかって変化をしてきたように思います。会社員だった頃は丁寧に説明さえすればわかる、資料を整えればわかる、誰でもスキルを身に付け出来るようになると思っていましたが、そこには目に見えない他の変数=デザインに対するモチベーションや物事に対する理解力、そもそもの人間性などといったものに大きく左右されてしまうという現実にぶち当たります。そうなると僕自身が抱く人に期待する役割も自ずと変化し、まず理想的だと思っていたスキルや案件の水平展開的な人材育成はすぐに頓挫し、その時点で僕がこれまで解き明かしたデザインの秘訣やWebへの応用の仕方、デザイン外へのデザイン思考の適用などを理解してもらうことは会社として諦め、やれるもの・やれる可能性があるもの、理解できるもの・理解できそうなもの、やったことがあるものなどを主軸にした案件ごとの縦割り展開に緊急避難的に移行しました。それは緊急避難のつもりでしたが、コロナ禍もあってそれがすっかり定着してしまい、しかしながら人が増えるに従ってある程度そういう割り切りは必要だと思いつつ、今は仕事に対する姿勢を見極めながらやれる範囲を広げられそうな人は広げられるという雰囲気(制度ではないので)にしています。もともと僕自身がヒエラルキー的な考え方が合わないということもあって基本的には社員全員フラットな関係をベースにしつつ、ここから2、3人くらいのチームが複数出来てくると良いと思っています(必然的に組織のNo.2やNo.3みたいな存在は不要というスタンス)。

グラフィックデザイナーしかいなかったつい2年ほど前とは違ってコーディング担当や営業・制作進行などといった役割分担が出てくると、今の僕だけがトップで後はフラットなシンプルな組織ももう少し工夫する必要がありそうです。これまでは僕だけが見ていればよかった年間500を超える大量の案件を組織として100%漏れなく行うには絶対に仕組みが必要で、システムでわかりやすくできるもの、体制でサポートできるものなど組み合わせていこうと思います。命綱とも言えるデータ管理だけはアクティブなものもサーバー保管も含めかなり厳格に行っているのはせめてもの救いで、来期はその辺りのトライ&エラーが課題になりそうですね。それが見えて来る頃にはワッカデザイン10人体制、年間売上1億、そしてさらなる事務所移転もあり得るかなと思います。今後とも株式会社ワッカデザインを何卒よろしくお願いいたします。

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