【経営雑談Vol.2】事務所どうする?自宅?事務所?シェアオフィス?
<タナカの経営雑談まとめ>
独立したら誰もが一度は悩むであろう「どこで仕事をするか」という問題を取り上げた対談です。ワッカーさんが自宅での副業時代に感じた限界や、カフェを転々とする日々、そして意を決して借りた最初の事務所の舞台裏まで、リアルな実体験を語っています。シェアオフィスの意外な落とし穴や、事業が拡大して従業員を雇う時に見落としがちな「トイレ問題」など、実際に経営してみないと気づけない拠点選びのあれこれが詰まった内容です。
自宅での副業は意外としんどい?
今回は経営雑談の第2回目として、独立後の「オフィス選び」をテーマに話がスタートします。「自分の場所が欲しいけれど、お金もかかるし……」という誰もが抱く葛藤に対し、ワッカーさんが自身の副業時代を振り返ります。当時はすでに結婚もしており、平日の仕事で疲れ果てた土日に自宅で作業をするのは、精神的にも肉体的にも相当きつかったそうです。家族の冷たい視線を感じながら、集中できない環境で副業をしていた時期は、思い出したくも無い思い出ばかりだったそうです。
そんな中で見つけた意外な集中スポットが、近所のモスバーガーの2階席でした。自宅よりも、少しザワついた場所で作業する方が、パフォーマンスが上がったようです。この経験から、場所があるかどうかということ以上に、「仕事のスイッチをいかに入れ、集中力を維持できるか」が拠点選びの本質であるという気付きが得られました。
最初の拠点は「6畳・トイレ付き」からスタート
会社を辞めていよいよ独立となった時、ワッカーさんは迷わず事務所探しを始めました。副業での収入があったので、事務所を確保しようと迷わず決めました。池袋周辺で探し当てた最初のオフィスは、家賃6万5千円ほどのワンルーム。6畳ほどのスペースにトイレだけがついたシンプルな物件ですが、仕事に必要なデスクと本棚を置くスペースとしては十分なものでした。
自宅とは別に「通う場所」があることで、副業時代に感じていた「集中できない問題」は一気に解消されたそうです。デザイナーという職業柄、事務所にこもって作業する時間が長いため、物理的に切り離された場所があることは想像以上に大きく、一方で外回りがメインの営業職などであれば、最初から高い固定費をかけて事務所を構える必要はないので、業種によって「最適な環境」は異なるという結論になりました。
カフェやシェアオフィスという選択肢のメリットと落とし穴
最近では、事務所を持たずに高価格帯の喫茶店を拠点にするフリーランスも増えています。ワッカーさんは、そうした場所で長時間作業する人たちが1杯千円のコーヒーを毎日頼むコストと、安めの事務所やシェアオフィスの月額料金と比べるとどちらが良いのか考えものだと語ります。
タナカ自身、かつてシェアオフィスを利用した経験があり、当時使っていたのは、窓のない畳1畳分ほどの完全個室でした。最初は「綺麗だし集中できそう」と感じていたものの、どこを向いても壁という環境で次第に閉塞感に苦しむようになりました。仕事がうまくいかない時に気分転換もできず、発狂しそうになったこともありました。共用スペースやコーヒー飲み放題といったシェアオフィスに付帯するサービスは一見魅力的ですが、自分が「どんな空間なら快適に居続けられるか」というオフィスの居住性は物件選びのリアルな検討軸と言えそうです。
成長とともに見えてくる「住所」と「トイレ」の重要性
事業が少しずつ形になってくると、単なる作業場所としての機能以外の問題も起こってきます。その一つが「住所」です。BtoBの事業の場合立地はそこまで関係ない面もありますが、自宅を拠点にしていると、請求書などに自宅住所を記載せざるを得ず、特に女性の場合はプライバシーや安全面に不安があります。また、会社としての信頼性という面でも、しっかりとした事務所の住所があることは、金融機関や取引先へのアピールになるという側面もあるのです。
さらに、意外と切実なのが「トイレ問題」です。ワッカーさんはこれまで4回オフィス移転してきましたが、長らく「トイレが室内にある」「トイレが1つで男女共用」に不便さを感じてきました。特に従業員を雇い、女性社員が増えてくると、トイレが男女別であることや、室内ではなくビルの共用部に設置されていることは、職場環境の満足度に直結する極めて重要なポイントになってきました。中小企業の規模感では家賃との兼ね合いで妥協しがちな部分ですが、将来的な組織づくりを見据えるなら無視できない要素の1つです。
審査に落ちてしまいがち?事務所探しの意外な裏側
最後は、事務所を借りる時の意外な落とし穴は「審査」に関する話題です。住居用のマンションを借りるのとは違い、オフィスの場合はオーナーの意向が強く反映される傾向があります。過去に入っていたテナントとのトラブルなどから、特定の業種を敬遠するオーナーがいたりと意外に審査で落とされるということが少なくないようです。
ワッカーさん曰くデザイナーという職業は、人の出入りが少なく、室内を汚すリスクも低いため、比較的オーナーからの印象が良い「優良テナント」として扱われることが多いそうで、今のオフィスに移転する時も、実は2番手での申し込みだったにもかかわらず、業種や信頼性が評価されて逆転で契約できたという裏話がありました。場所選びは単なる物件探しではなく、自分たちの事業がその場所に受け入れられるか、ある種の縁のようなものも含まれているのかもしれません。
次回は拠点が決まったら次に必要になる「ホームページ制作」に関する話題です。
「経営雑談」は池袋と目白の間にある小さなデザイン会社ワッカデザインの社長ワッカーさんと友人のタナカが中小企業経営のリアルを雑談形式でしゃべる肩に力の入らないyoutube番組です。気になったら動画も見てみてくださいね。
それではまたお会いしましょう!




