DESIGN STORY #28

デザイン提案の本質とは何か。パッケージデザインから見えるその難しさ。

ドクターコスメ的なブランド展開をしたい?

新しいブランドを立ち上げる時は結構夢が広がるものです。まだ始まってもいないのに商品シリーズ展開のことや電車やターミナル駅のジャック広告、有名企業とのコラボ、CM展開、キャラクター展開などといったキラキラしたブランディング的なことは、事業を考える立場の人なら一度は妄想してみたことがあるのではないでしょうか?同時に私のように外からお客様のブランドに関わる立場だと、何年かしてから結局最初の1製品で終わってしまったな、と振り返るような例もシビアに見えてきたりもします。今回ご紹介する実例は、そこまで派手な展開こそしていないものの、最初のオリエン通りに何年もかけて少しずつ商品シリーズを整えていくことに成功したものとなります。

新しいシリーズの話がしたいと呼ばれて打ち合わせにお伺いした時には、最初の製品となるVC配合保湿クリームを皮切りに、いずれはビタミンCを軸とした製品展開を行いたいから、それを前提としたデザイン提案をして欲しいと言われたものです。その時にはまだイメージカラーも全体的な雰囲気も定まっていなかったのと、あまり低価格帯商品でもなかったので、いわゆるドクターコスメ的なイメージがなんとなくあるという状態でした。

デザイナーはその前提条件でデザインするが…

デザインという仕事の難しさがここにあります。お客様は一生懸命説明してくれたとしても、デザインの専門家ではないことが多いため、あくまで彼らの知ってる範囲、認識している範囲でのオリエンテーション内容になります。特にデザイナー側から質問する際などは何も答えないわけにもいかないから何とかその場での回答をするということも実は少なくありません。しかしながら、真面目なデザイナーほどその言葉を信じ、その上でデザインを考えるものですが、そうすると知らず知らずのうちに本来その案件が持っていた本質からは逸れてしまう確率は上がってしまいます。一見論理的には正しい行為のはずが、結果としてズレていってしまい、何度出しても何度修正しても終わらないドロ沼になってしまう、というのはデザイン業界ではよくあることだったりするのです。

大事なのはその案件の本質に合っているということ

担当者はあくまで担当者であり、打ち合わせに同席していなくても上司の方も、そのまた上司の方もいますし、そもそもその会社がどういう会社か、この製品がどういう立ち位置にあるのかなどといったことは、なかなか打ち合わせで明らかになることはありません。しかしながらそういったことも調べたり想像しながらオリエン資料を改めて見てみると、結構違ったように見えてくるもので、その時に得た感覚に基づいて右脳的とも言えるデザイン表現と結びつけることが提案する際には大事だと思っています。言い換えるなら、誰も何も言わなかったのに、それが欲しかったんだ、と言わせるようなデザイン。ワッカデザインのデザイン提案では初回のイメージのまま校了まで進むことも多いですが、まさに今回はそういった提案を経て実現したデザインでした。

数年経ってデザイン展開されても失われない表現

選ばれたデザインはビタミンCを抽象的な丸みを帯びた図形を組み合わせたものでした。黄色と白、黒を主体としているので、印刷の色数が絞られても影響が少ないということもあったかもしれないのですが、毎回新たなラインナップが追加されるたびに、毎回パッケージの形状やサイズが異なるわけなので、過去の自分が作り出したデザインシステムが今回も機能するかを検証させられるかのような気持ちにさせられます。特にチラシやWebサイト制作の際はパッケージデザインをもとにしながらも、今度はチラシやWebサイトとして最適化を図るために似合った表現やデザインパーツをもっと広げていく必要がありますが、これもまた世界観が広がっていく気がして作り手としてはアドレナリンが出る瞬間だったりもします。パッケージが撮影される時は自分のデザインを客観視しやすいですね、きちんと意図した通りに伝わるかがわかるものです(もしそこでやっちゃったな、と思うようだと、唐突に恥ずかしくなって本当に穴にでも入りたくなります)。

ワッカデザインではこのようにお客様一人一人の置かれた課題を正確に理解し、最適なデザインとして応えることを得意としています。ブランディングという大層な感じではなかったとしても、単に今のデザインに疑問がある方、デザインをどうして良いか分からない方はぜひ一度ワッカデザインにご相談ください!お待ちしております。

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