DESIGN STORY #10
BtoB向け外資系ディスプレイメーカーの日本市場におけるデザイン・リブランディング
コロナ禍による既存制作会社の経営不振がきっかけ
ワッカデザインでは元々営業活動をほとんどせず紹介のみで事業を拡大してきましたが、最近はWebサイトからの問い合わせによる案件も増えてきました。こういうケースはお客様のお困り度合いが強いということもあってか意外とデザイン的にもやりがいのある場合が多く、その一例をご紹介します。
今回のクライアントはイベントやTV業界、店頭ディスプレイ業界などで圧倒的なシェアを誇る外資系ディスプレイメーカー。長引くコロナ禍の中でそれまで使っていた制作会社が事業を縮小することとなったことから、新たな外注先を探してワッカデザインのWebサイトに辿り着いたという経緯ですが、喫緊の課題が会社案内のリニューアルであり、せっかく制作会社を変えるなら合わせて名刺や封筒などあらゆるツールを一新したいというスケールの大きなご依頼でした。
外資系企業のデザイン展開には自信あり
ワッカデザインでは起業当初から外資系企業の仕事は多く、本国のブランディングを理解した上で日本でのデザインを行う経験は数十社ありますが、そのデザイン的な振り幅は企業によってかなり異なります。寸分たがわずブランディングのルールに則らないといけない場合もあれば、エリアマーケティング的に日本での裁量で独自の展開を行って良い場合もあり、社長のお話を伺っていると今回は後者のケース。もちろん弊社の提案次第ですが、これからのデザイン展開にワクワクしたのを覚えています。
最初の案件が会社案内の制作だったことはブランディングの再構築を行うという意味では好都合でした。会社案内のフォーマット的なデザインは名刺や封筒などのデザインに展開できますし、会社案内の表紙やコンセプトページなどは今後のビジュアル制作の方向性を定めるのに最適。方向性の異なる複数案をお客様に提示しながら意見を伺うことでこちらの理解を深めつつデザイン表現の深堀りを行えます。会社案内が完成するとすぐに総合カタログの制作に入り、理想的なスピード感で進めることができました。
名刺、封筒などブランディングツールへの展開
ここまで出来ていると、名刺、封筒といったブランディングツールへの展開のために必要な情報やデザイン的な理解は揃っており、デザインを起こすだけという非常にやりやすい状況でした。言い換えれば、明文化はしていないもののデザイン的なトーン&マナーの策定は完了しているため、ベースとなる考え方や表現の上で作業すれば良いわけです。合わせて一部事業所移転があったため、その関連ツールも一緒にデザインすることになり、運が良かったのもあってわずか2、3ヶ月の間にかなり複合的なデザイン展開ができたと思います。
ブランディングとプロモーションとデザイン
よく一緒にされがちですが、ブランディングと各種プロモーションは同じとは限りません。ブランディングで定めているからといって毎回同じようなデザイン展開をすれば効果を生むかというと、必ずしもそうでもなく、そこにはそのツールや広告で誰に何を伝えたいかということに基づいて、柔軟にビジュアル作りやデザイン制作をする必要があります。ただ、視覚的に「その会社らしさ」みたいなものは共通して見えてこないと雑多な展開になってしまうため、そこにはやはり共通項としてのブランディングがあるのが前提。そういった年間の企業活動の中でのデザイン的な押し引きや総合的な理解を踏まえたビジュアル作りはワッカデザインは数多くの経験があり、日々情報も知見も更新し続けています。Webや紙といった垣根を越えてデザイン、プロモーションにお困りの際はぜひ一度ワッカデザインにご相談ください!お待ちしております。