【経営雑談Vol.25】せどりや転売から見る起業と事業化可能性

【経営雑談Vol.25】せどりや転売から見る起業と事業化可能性

<タナカの経営雑談まとめ>

今回は、某ビジネス系YouTubeチャンネルに出演していた「年商25億円の転売ビジネス」をテーマに雑談をしています。世間からはイケイケで儲かっているように見える事業も、「従業員50人」という情報から粗利率や固定費を逆算していくと、実態は非常に利益の薄い「小売・ミニ商社」ではないか、という実態が浮かび上がってきます。表面的な売上規模に騙されず、ビジネスの構造から事業を読み解いていきます。


<詳細まとめ>

転売で年商25億円?「50人体制」から見えてくる実態

今回のテーマは、ワッカーさんが某有名ビジネス系チャンネルで見たという「年商25億円の転売ビジネス」についてです。転売といえば、メルカリなどで個人がお小遣い稼ぎをする「転売ヤー」のイメージが強いですが、それを年商25億円の事業規模でやっているという点にまず驚かされます。番組内では「すごいビジネスだ」と評価されていましたが、ワッカーさんは、経営者がポロリとこぼした「従業員を50人抱えている」という発言に引っ掛かりを覚えました。

売上25億でも楽じゃない。利益率と固定費のリアルな計算

従業員50人で年商25億円ということは、単純計算で1人あたりの売上は5,000万円です。転売(小売業)の粗利率を、甘めに見積もって20%強だと仮定すると、1人あたりの粗利は1,000万円になります。 一見儲かっているように見えますが、ここから従業員の給与(人件費)を支払い、在庫を抱えるための倉庫代や事務所の家賃、梱包資材、配送料などの固定費や経費を差し引いていくと、会社に残る利益はごくわずかになるはずと見積もります。人件費だけでも粗利約5億円の中から数億円が消えていく計算になります。番組の華やかな演出とは裏腹に、実態としては利益率を少しでも上げるために、少し傷があるB品や軽微な故障のある商品を狙って買い集めるような、非常に泥臭くてしんどいビジネスモデルなのではないかと推測します。

転売から「ミニ商社」への進化の可能性

世間一般で言われる「転売ヤー」という言葉の響きやイメージは決して良くありませんが、その実情は商品を安く仕入れて適正価格で売るという立派な「小売業」や「ミニ商社」です。ワッカーさんは、在庫リスクを抱えながら50人もの人員をマネジメントし、事業を成立させていること自体が素直にすごいと評価します。

ここからさらに事業を拡大する時に何が考えられるのかと話が広がります。これだけ圧倒的な「販売力」と組織力があるのであれば、単に流行りの商品や限定品、希少性の高い商品を転売するだけでなく、メーカーの過剰在庫や型落ち品を専門に捌く流通ルートになったり、中国から安価で質の良い製品をOEMで仕入れて自社ブランドとして展開したりと、本当の意味での「商社」へと事業をシフトしていくポテンシャルは十分に秘めているのではないかと分析します。

表面的な数字に騙されない。ビジネスを因数分解する思考法

ニュースや街中で成功している会社を見聞きした際に「従業員数は?」「粗利率は?」「固定費は?」と、要素を分解して分析する癖がつくと、色々な企業のビジネスモデルや事業規模などを大雑把に把握することができます。ワッカーさんのデザイン会社のように「粗利率は90%近くと異常に高いが、労働集約型のため売上規模はスケールしにくいビジネス」もあれば、今回の転売業のように「利益率は極端に低くても、システム化と組織の規模で大きな売上を作るビジネス」もあります。こうした「ビジネスの構造(利益の源泉)」を因数分解して読み解く視点を持つことで、世の中の商売の見え方や経営の解像度は格段に上がると結論付けました。

 

次回はyoutubeを1年間やってみてどうだった?という話題です。

 

「経営雑談」は池袋と目白の間にある小さなデザイン会社ワッカデザインの社長ワッカーさんと友人のタナカが中小企業経営のリアルを雑談形式でしゃべる肩に力の入らないyoutube番組です。気になったら動画も見てみてくださいね。

それではまたお会いしましょう!

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