DESIGN STORY #06
豊島区池袋におけるライフスタイル提案型商業施設のキャンペーンビジュアル制作
スタイリッシュな上質感とワクワク感をデザインで
お店の店頭にポスターを貼り、それを見た人が興味を持つことで来店をするという一連の行動促進は、視覚的に訴求をする「グラフィックデザイン」の最も原初的なあり方であると同時に、デザイナーにとってもわかりやすく制作意欲の湧きやすいものとなります。今回はワッカデザインが長いこと携わりたくてようやく巡り会えた商業施設でのキャンペーンデザインの実例を紹介します。
ワッカデザインが事務所を構える豊島区池袋の東口方面は以前から日本有数の繁華街として有名ですが、近年では再開発地区となっており、その中に誕生した商業施設「WACCA池袋」。弊社と偶然にも同じ名前を冠したその商業ビルの担当者からある時、唐突に電話がかかってきたのがきっかけでした。おっしゃっていたのは「自分たちの施設をよく知っている制作会社にデザインをしてほしい」ということ。時間も予算も限られている中、デザインをすることの喜びを感じつつ、1〜2ヶ月に一度のキャンペーンデザインを携わることになりました。
デザインされたポスターで施設を彩っていく
池袋には様々な施設がありますが、その中でも比較的上質感、スタイリッシュ感で見せている部類に入ります。サンシャインやパルコ、マルイといったファッションビルほどアパレル寄りでもなく、東武百貨店・西武百貨店といったデパートともまた異なった、いわば「ライフスタイル型」の商業施設。あまりクールにカッコよさばかり追求してもちょっと違うでしょうし、セールポスターのような派手派手しい感じはきっともっと違う。とはいえキャンペーンらしいワクワク感は出していきたい。そんな思いの狭間で毎回デザインを起こしています。大抵複数案お出しするのですが、選ばれたデザインをこうして並べてみると意識してやっていないようで、その実トーン&マナーが生まれつつあることを感じることができます。
年賀状や告知ポスター、広告制作まで
この案件に限ったことではありませんが、一つ一つのデザインをきちんとこなしていくうちに、当初の案件とは異なったものをご依頼いただいたり、場合によっては別の担当者や別のデザインに困っている会社をご紹介いただいたりすることがワッカデザインではよくあります。こうして言葉にしてみると極々当たり前のことのようですが、こうしたリズムを絶え間なく生み出している制作会社は意外に多くないように感じます。Webマーケティングとかリスティング広告での案件獲得ももちろん大切なことではあるのですが、いくらインターネットが発達しても仕事の本質は人と人であり、デザイン会社の場合はそれに追加してデザイン力が必要で、そういったビジネスの基礎的な部分を大切にしているからこそ、ワッカデザインは広告も営業もせずに常に新規案件にあふれているのかな、と改めて思います。
グラフィックデザイナーがデザインするということ
今回の案件はWebとか紙とかに関係なく、グラフィックデザイナーがデザインすることの価値がわかりやすい形で見えるように思います(案件としては紙主体の案件でしたが)。今ではワッカデザインの仕事の半分以上はWeb案件ですが、Webという媒体であろうと紙媒体であろうとデザインの根本的な部分は全く一緒。伝える相手がいて、その人にデザインをして何かを伝えるということ。ショップツールやキャンペーンツールの制作は、デザインの原点であるだけに、自分がなぜデザインをするのか、デザインをすることが好きかどうかが問われているような気がします。これからもこういった案件は売上がどうとか言うのとは別次元で大切にしていきたいですね。今後とも宜しくお願いいたします。