DESIGN STORY 01

梱包・発送業からサービス業へ、新しいポジショニングへ向けたブランディング構築

BtoBなのにブランディング?

ブランディングと言うと、大手企業かBtoCの店舗展開をしているような企業を想像しがちですが、BtoBの企業であってもブランドの育成を丁寧に行っていけば、業界で優位性を高めたり、社員の士気が上がったりなどといった様々な変化が起こり得ます。今回はそういった「ちょっと変わった」ブランディングの例をご紹介します。

今回のクライアントである株式会社美翔は、東京都江戸川区に2つの拠点を構える梱包・発送を主な事業とした従業員30名弱の会社です。顧客から預った製品や商品、販促物などを指定通りに梱包・発送することをメインの業務とする中で、いかに付加価値の高いサービスにシフトしていくかが常に課題としてあります。以前から様々な要望に応えて内職などの手加工や、アッセンブリ、在庫管理に至るまでの一貫した対応力は高い評価を得ているものの、さらに個々の顧客に対する満足や効用を提供するバックオフィスサポートを行うサービス業へと足を踏み入れました。こういったサービス展開には、それにふさわしいスタイルや会社の姿を見せていく必要があり、それをわかりやすく伝えることが他社への差別化に繋がるというわけです。

一歩抜け出すためのキャラクター開発

とはいえ最初から「しっかりしたブランディングを行おう」という流れがあったわけではありませんでした。当初「普通の会社案内を配ったところで見てもらえない」「結局価格で決まってしまう」との担当者が漏らした本音から「同じ配るなら営業時に少しでも印象に残るようなものを配布しよう」として、会社案内にしてもノベルティにしても単発の企画に終始する時期が1年以上続きました。それでも「凄いインパクトだったよ!」とか「本来見てもらいにくいものが見てもらえている」ということにデザイン的なやりがいを感じていましたが、前回と被らずにインパクトを追い求めていくとすぐに限界もきてしまって、作り手としても少し辛くなってきます。そんな時のある打ち合わせ中に「キャラクターを作ったらどうか」というアイデアがぽっと出てきました。今思うとこれがサービス業へ転換する象徴としてのキャラクターなのだと思います。

ブランディングの日常への浸透

以前からお年賀やノベルティなどではなるべく長くアピールにつながるように意識して制作をしていましたが、キャラクターという軸が一本できたことで、それらにも拍車がかかります。そうなってくると、会社案内や名刺などの営業ツールはもちろんのこと、従業員のTシャツやパーカー、事業所の看板などもブランドの媒体になり、ノベルティであっても配布して終わりではなく、例えば人目に触れる期間が長くなるようにティッシュ箱をオリジナルでデザインしたり、そういったこと一つ一つが顧客とのコミュニケーションの接点として見えてくるようになりました。

一つの区切りとしてのWebサイト

そして本来の制作順序としては逆なのかもしれませんが、一番最後にリニューアルしたのがWebサイトでした。これまでの各種ツールで幅広く展開していたデザインをもう一度整理してデザイン的な指針としてまとめ直すという作業も含めて、それまでのビジネス然としていたコーポレートサイトを明るく楽しげなトーン&マナーで仕上げています。イラストやキャラクターでは伝わりづらい社内風景や職場環境、作業現場などは費用をかけてきちんと撮影することでフリー画像素材とは一線を画すものとなり、会社紹介や採用シーンなどで特に有効な素材となると思っています。

今後はさらなる展開へ

今後はワッカデザインとしても新たな試みとしてWebマーケティングのサポートを行っていくことになっています。最初はニッチなキーワードからでも検索結果への表示を狙っていき、時間をかけてビッグワードから検索されるようになれば自然と問い合わせや求人応募が来るようになることは自社のサイトでも立証済みなので、今度はそのノウハウをクライアントワークとして役立てられれば、という思いです。そこから生まれる何かなのか、また別の何かなのか、これまで通りにしていては起きなかった何かと何かがぶつかった時に生まれる新たなものが出来た時にこそ、ブランディングとしての意味も改めて見えてくるように思います。こういったものは作って終わりではありませんので、これからもデザイン面でしっかりと支えていきます。

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