デザイナーにとってBGMって何だろう?

集中出来るということが大事

 
覚悟はしていたことだけれど、フリーランスになってから人と話す時間はこれまでの人生でかつてない程に少なくなってしまいました。では、誰からも邪魔されず、会社に勤めて皆のいるフロアで作業するよりも集中出来る環境かというと必ずしもそうではないように感じます。昔、大学の受験勉強をしていた頃、物音一つ立てられないほどシーンとしている自習室では案外勉強がはかどらず、むしろ行き帰りの電車の中の方がよほど集中出来たことに似ているのではないでしょうか?(これは皆に当てはまるものかわかりませんが…)

 
基本的に僕の事務所ではラジオ(J-WAVE)をかけています。これまで勤めたことのある会社の4/5ではラジオがかかっており、J-WAVEだったり、TOKYO FMだったり職場によって色々でしたが、多くの会社にはラジオがかかっているものと思っていたところ、そうでもないことを最近知りました。前述の通りシーンとするとかえって集中力が妨げられる体質なのは今でも変わっていないため、個人的にはラジオはかかっているとありがたいですね。ましてやクリエイターは流行に敏感でないとならないもの。そういう意味でもとても良いツールだと思います。

 

BGMと作業には相性があるのでは?

 
しかしながら、いつもラジオが正解かと言うとそれもまたそうでもないように思います。時には消していることもありますし、CDをかけていることもあります。わかりやすいところでは、自分のモチベーションが下がっていて元気を出したい時は気持ちの上がるPOPSやロック、ハードロック等を聞くというものですが、このレベルではわざわざ言われるまでもない当たり前のことですよね。多くの人が自分の好きな音楽を聴く理由と何ら変わらないと思いますが、もう少しデザインの作業を主体に考えてみると、例えばコンセプトを考える時や企画書を練っている時(まだ作業ベースに落とし込む前)、デザインというより原稿を作成している時などはラジオを切っていることが多いです。聞く音楽も歌ものではなく、インストゥルメンタルやクラシックなどになり、よほど煮詰まっていて過敏な時はストリングス系のキーキーとした音も煩わしいのでピアノソロ曲にしています。これは考えている内容からして、歌など言語が外から入ってきたり、意識を音楽に向けさせるような特徴的なサウンドやコード、リズムなどによって、全然集中出来ないと感じるからのように思います。

 
デザインをしていると頭を使わない作業も結構あったりします。すごく細かな切り抜き作業や、web、パンフレット等でフォーマットは決まっているけど、コンテンツを次から次へと入れこんでいくような時。これはもう自分のやっていることが何か意識しないで済むくらい激しい曲をかけることが多いです。テンポが速く、音数のとても多い超絶技巧のハードロックとか最高ですし、自分自身こっそり歌っている時すらあります。こうなると一見集中していないように見えますが、単純作業なら余計な意識が入ってこない方が効率は明らかに良いし、精神的にも変にストレスにならずに済むというわけです。

 

どんなに良い曲もいずれは飽きる

 
独立してからこの1年弱の生活の中で、自分が思っていたより遥かに「音楽を聴くことへの飢え」があることがわかり、高校生や大学生の頃以来のことですが、時間のある時にとにかく音楽を発掘するようになりました。昔から、周りの誰も知らないけれどこれは良いというCDを見つけてくるのが得意で、その習性が一人になることで復活したのかもしれません。どんなに好きな曲、集中出来る曲でもいつかは飽きてしまいますし、そうなるとその曲自体がストレスになってしまうため、もはやフリーランスでデザインをしていくためにも発掘し続けないといけないのかもしれません。なので、これからはこのブログでも時々おすすめのCDを紹介出来たらと思います。そうは言っても個人的な好みは好みでしょうから、温かい目で見守っていただけると幸いです(笑)

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